top of page

【今は亡き王国の挽歌 前編】


【舞台背景】
人間が世界に住みついて数千年。人間はヒエラルキーの頂点に達し、ついには人間同士で争い始めた。
しかし、それはもう昔のことになりつつあった。今、世界は「ライン」という怪物による侵略によって人間は種族の危機に迫られていた。
ラインはかつて、人間が神話・伝説の類の生物と呼んでいた者が多く、その強大な力で人間の前に現れては殺戮、捕食をしていた。
そんな世界で起こる一つの国の物語。


【登場キャラクター】


 ◎アラン・シーラー(♂)
   幼少期はランディール王国王子、レヴィンの付き人。
    成人期に王国宰相となる男。親子ともに宮廷仕えなため、国王やレヴィンと付き合いが長い。
   基本的には物静かで、冷静で豪胆。レヴィンに対して宮廷内では敬語、二人の時はタメ口。


 ◎レヴィン・ランディール(♂)
   ランディール王国の王子、父王の死後国王となる青年。基本的には柔らかい喋り方をする青年だが、
   大事の際にはしっかりと判断できる国王の器を持った青年。ランディール王国のために努力を惜しまない性格
   アランとは幼い頃からの仲で信頼しきった関係。誰にでも同じように接する。


 ◎ワイゼル・シーラー(♂)
   アランの父。王国の将軍。厳格な人間であり、兵士だけではなく息子にも厳しく接する。
   レヴィンの父が国王になった時からずっと仕えているため、国王との信頼は厚い。


 ◎リシリア・シーラー(♀)
   成人後アランの妻になる人。幼少期は第二王子ゼノンの付き人。
   真面目な性格な反面、いざというとき柔軟な対応ができる女性。成人してアランに嫁ぎ、
   娘エストリアをもうける。夫のことを想うだけではなく世情もよく知る賢妻。
 

 ◎怪しい人(♂)
   ラインを殲滅する組織に属した人間。胡散臭い喋り方をする。腹に一物抱えた人間。
   決して人間的に踏む込むことはなく、カンに触る言い方をする。


 ◎ゼノン・ランディール(♂)
   ランディール王国の第二王子、レヴィンの弟。まだまだ天真爛漫で、色々なことに興味津々な面が見受けられる。


 ◎ランディール王(♂)
   ランディール王国の王様。王様としての器量を持っているが、一方一人の親としての優しい一面を兼ね合わせてる。

   以下表記は国王。


 ◎ナレーション(♀)

   以下、表記は「ナレ」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

【配役】

(♂)アラン

(♂)レヴィン + 兵士2

(♂)ワイゼル

(♂)国王

(♂)ゼノン + 兵士1

(♀)リシリア + 召使

(♀)ナレ

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『シーン1、出会い』


(舞台:ランディール城城門前) 


ワイゼル:今日もご苦労だな。


兵士1:将軍! おはようございます! 城内に何か御用ですか?


ワイゼル:なに、少し陛下から呼ばれてな。


兵士1:そうでしたか。では、城門を開けますね。開門!!!


   (SE:門が開く音⇒足音が響く音と共にナレーション入り)


ナレ:ランディール王国。国土面積は大陸の2割を占めた巨大国家。
   豊かな自然と、賢王に恵まれたこの国は活気に満ちている。
   ランディール王国は数年前に隣国と戦争状態が続いていたが、
   今は和平を結び、人々は争いのないひと時を満喫している。


兵士2:将軍ワイゼル・シーラー殿のご到着!


国王:うむ、入るがいい。


ワイゼル:陛下、お呼びでしょうか。


国王:おぉ、ワイゼル。先の作戦、まことにご苦労であった。


ワイゼル:ありがとうございます。それで、ご用件とは……?


国王:私がこの国、ランディールの王となって30余年。
   若かりし頃より、私に仕えてくれたそなたに頼みたいことがあってここに呼んだのだ。


ワイゼル:頼み……でございますか?


国王:左様。その頼みとは他でもない我が息子レヴィンについてだ。


ワイゼル:レヴィン様の……。


国王:隣国との争いは、お主のおかげで和平に持ち込むことができ、この国に暫しの平和をもたらすことができた。
   この平和がいつまで続くかは分からぬが、これを期に息子にしっかりとした教育をさせたいと思ってな。
   そこで、そなたの勤勉さや情熱、将軍となってからの兵士たちの育成など、全て鑑みて、
   お主の息子にレヴィンの付き人になってもらいたいのだ。


ワイゼル:あ、アランをですか!? 私ではなくて?


国王:……レヴィンは私たちの子となってしまった故に、これから多くの重責に縛られてしまう。
   それ以外にも王族であるが為、多くのことに制限がかけられてしまうだろう。
   教育に金をかけることはできる。しかし、私はそれが必ずしも正しいとは思わんのだ。
   だから私は息子の心の拠り所として、純粋である気持ちを忘れないでほしいために、
   年が近いアランにレヴィンの付き人になってもらいたいのだ。
   勿論、無理を言っているのは承知の上だ。お主もアランに将軍の跡を継がせたいだろう。
   だが、お主からしっかりと教育を受けたアランにこそ相応しいと思ったのだ。
   どうだ、ワイゼル?


ワイゼル:……どうして私が陛下の頼みを断りましょうか。


国王:おぉ、受けてくれるか。有難う、ワイゼル。


ワイゼル:はい。ですが――僭越ながら私の方も一つ、お願いをしてもよろしいでしょうか?


国王:申してみよ。


ワイゼル:私も陛下と同じ気持ちで、息子には純粋さを忘れずに成長してほしいと思っております。
     だからこそ陛下には幼い彼らが互いに物心を――

     自らの立場に気づくまで二人の関係については静かに見守って欲しいのです。


国王:なるほど、そなたの言い分はわかった。そのようなことであれば、約束しよう。
   では、ワイゼルこれからよろしく頼む。


ワイゼル:ははっ。


    (場面転換:城内広場、アランとレヴィンの出会い)


レヴィン:君が僕の付き人になってくれるの?


アラン:アランって言うんだ。よろしくね!


レヴィン:うん、よろしくねアラン。僕はレヴィンだよ! そうだ、ねぇアラン。ちょっとついてきて!
     お気に入りの場所があるんだ!


    (場面転換、物見の塔)


アラン:……ここは?


レヴィン:物見の塔だよ。隣の国との戦いが終わったから誰も使ってないんだって。
     ここは僕のお気に入りの場所なんだ。ここから見える王国の景色が凄いんだよ!


アラン:ホントだ、すごい綺麗。本当に僕たちはこの国に住んでるんだね。


レヴィン:うん。だからこの景色をもっと綺麗にするために頑張るんだ!
     だからアランも一緒に頑張ろう!


アラン:うん!


ナレ:これが少年アランと王子レヴィンとの出会いだった。彼らはこの物見の塔を秘密の場所として、
   事あるごとにここで話すようになった。自分たちの事、未来のこと、そしてこの国、ランディール王国のことも。
   いつしかこの塔は、彼らにとって掛け替えのない場所になっていた。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

『シーン2王宮図書館、そしていつもの塔』


    (王宮図書館では人が多く行き来している)


ナレ:あれから五年、互いの立場を弁えた二人の関係は目に見えて変わっていった。
   王子と家臣、もはや公の場で友のように関わることは許されなくなっていた。


アラン:……(本をめくる)


レヴィン:やぁ、アラン。今日も勉強かい?


アラン:うわっ!?


レヴィン:ははは、そんなに驚かなくてもいいじゃないか。


アラン:……れ、レヴィン様。(咳払い)私はあなたに相応しい付き人になるために、

    しっかりとした教養を身につけなければなりませんから……。


レヴィン:(残念そうな顔)そっか、ありがとう。それにしても空いた時間にも勉強とは、アランは本当に勤勉だね。
     それに武術の訓練も日に日に上達してるみたいだしね。父さんも……あとワイゼル殿も褒めてたよ。


アラン:は、ありがとうございます。しかし、まだ父上には遠く及びません。父上からはまだ1週間に一本しか取れませんし……。


レヴィン:その歳で一本取れれば大したものだよ。


    (そんな中、場にそぐわない走る音が聞こえる。召使だ)


召使:おぉ、レヴィン王子、こんなところにおられましたか。国王陛下がお呼びでございます


レヴィン:父さんが? 分かった、すぐに行くよ。


召使:畏まりました。では、私は先に行ってそう伝えておきます。


レヴィン:……そういうわけだから、僕はここで失礼するよ。邪魔してすまなかったね。


アラン:いえ、そんな……。


レヴィン:それじゃあ。あ、そうだ、アラン。今日の夕方暇かい? 暇ならいつもの場所で話そう。


アラン:……承知致しました。


   (いつもの場所――物見の塔に足を運ぶアラン。屋上に出ると夕焼けの空を背景にレヴィンが待っていた)


レヴィン:やあ、待ってたよ。


アラン:あぁ。……全く、敬語は不便だよ。


レヴィン:僕はその話し方でもいいんだけどね?


アラン:お前が良くても他が良くないんだよ。ガキの頃ならまだよかったけど、この年になったらそうもいかんだろ。
    俺が城の中でこんな口をきいた時にはどうなることやら……。


レヴィン:はは、そうなっちゃうだろうね。全く、王子ってのは不便だよ。


アラン:……王になるのは、嫌か?


レヴィン:別に……嫌じゃない。僕はこの手で国を守りたいし、皆をもっと幸せにしたい。
     他国とだって戦争なんかしないで共に歩んでいきたい。だから僕はこうして勉強をしている。
     ……王子という肩書で皆が僕と距離をおいてしまうことが……つらい。


アラン:それは……仕方が……ない。今も、そしてこれからもずっとそうだ。
    王族と臣下の関係が崩れてしまったら王国はなりたたない。王は敬意を払われる存在でなければならないんだ。


レヴィン:……。


アラン:だから、俺は……お前がつらくならないようにお前と同じ所に居続けようと思う。そのために俺は努力をしているんだ。


レヴィン:……アラン。


アラン:俺達で親父たちを越えるんだ。そして今以上に良い国にしたい。お前と一緒だよ、レヴィン。


レヴィン:すまない、ありがとう。


ナレ:アランとレヴィンは塔に上り、夢を語る。そして塔を降ると夢を現実にするために努力する。そんな日々が続いた。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――
『シーン3 訓練』


    (場面:シーラー邸の訓練所にて剣をぶつける音が響く)


アラン:はぁ!


ワイゼル:まだまだ……甘い!


アラン:うわッ!?


    (武器が弾き飛ばされ、勢いとともに尻餅をつく)


ナレ:シーラー邸の訓練所にて、剣をぶつける音が響く。普段はここで、一般兵以上の者たちが国を守るために特殊な特訓をしている。
   しかし今日は兵士たちの訓練は行われておらず、代わりに将軍ワイゼルとその息子アランが剣をぶつけ合っていた。


アラン:はぁ、はぁ。くそ、勝てねえ。


ワイゼル:やれやれ……。腰の捻りがなっていない、威力を殺してる。あと剣閃を極限まで見極めろ。
     今ではまだ遅い!いざとなった時に対応しきれず殺されてしまうぞ!


アラン:……あぁ。


ワイゼル:アラン、お前にはやがて俺の跡をついでもらうんだ。今のままじゃ全然駄目だ。精進しろ


アラン:わ、分かったよ……。


ワイゼル:ふん。……休憩だ。少ししたらまた稽古をつけるからな。


     (アランが屋内に入った時、入れ替わるようにレヴィン登場)


レヴィン:こんにちは、ワイゼル殿


ワイゼル:これは……レヴィン様。突然のお越し、いかがなされましたかな?


レヴィン:いや、特にこれといった用事はないんだけどね。強いて言えば二人の様子を見に来た感じかな。


ワイゼル:左様でございますか。アランは今向こうで休んでおります。奴はまだまだ稽古が足りません。
     この国に役に立てるようにしっかりとしごいてみせますよ。


レヴィン:ありがとう。……そう言えば、ワイゼル殿。最近ラインが活発になっていると聞いたけど?


ナレ:ライン。それは人々がお伽噺や伝説で聞いたような生物のことである。例えば半獣半鳥の姿を持つグリフォンや、
   人の生血を啜るヴァンパイアといった生物がよく知られている。ラインはここ最近、世界中に出没しはじめた生物で、
   その強大な力は王国軍も手を焼いていた。


ワイゼル:その事ですか。一応今回の侵略は我が軍によって防衛することができましたが……。


レヴィン:何か、問題があるのかい?


ワイゼル:えぇ、日に日に強くなっているのです。かと言って負けることはなく、力が均衡した状態が続くのです。
     ……まるでこっちの戦力を計るかのように。私の考えすぎなら良いのですが……。
     一応国王陛下には伝えようかと思っております。


レヴィン:確かに、気を配っていた方がいいかもしれないね。僕も調べておくよ。


ワイゼル:いえ、レヴィン様がされなくても私たちが……。


レヴィン:いいんだ、僕も知っておきたいからね。別に気を使わなくてもいいよ。


ワイゼル:はは、それならば。


レヴィン:うーん、長居をしちゃったね。じゃあ、
     僕はこの辺りにして他のところを見に行ってみようかな。それじゃあ。


    (レヴィンがいなくなると同時にアランが休憩から戻ってくる)


アラン:レヴィン……いや、レヴィン様が来てたのか?


ワイゼル:……あぁ。


アラン:そうか。あいつもがんばってるんだ。
    俺も負けてられないな……。父さん、稽古の続きをしよう。


ワイゼル:いいだろう。……その前にアランよ。


アラン:……?


ワイゼル:今も、これから先もレヴィン様をしっかりと支えてやってくれ。


アラン:そんなの、言われなくても分かってる。


ワイゼル:ふっ、そうだったな。さて、稽古を再開するか


アラン:あぁ! 今度こそ一本とってやる!


ワイゼル:その意気だ、いくぞ!

――――――――――――――――――――――――――――――――
『シーン4 弟・そして未来の』


    (舞台:いつもの塔)


アラン:くぁ……。


レヴィン:昨日は寝れてないのかい?


アラン:あぁ。日中は親父と武術の稽古をして、夜は勉強……別に嫌いではないが流石に疲れるな。


レヴィン:それは大変だね。僕はどちらかというと座って勉強の方が多いかな。


アラン:そっちのほうが大変そうだな。……そうだ。久しぶりに外に出てみないか?


レヴィン:外、か。結果的に抜け出すことになるんだろうけど、本当に久しぶりだね。4、5年以来かな?


アラン:もうそんなになるのか……。で、どうだ? たまには気分転換も必要だろ?


レヴィン:そうだね。行ってみようか! ……もちろん、城下の視察ってことで、ね。


ゼノン:お兄様―!


    (塔の階段を駆け上り、そして兄にしがみつく弟ゼノン)


レヴィン:うわぁ、ゼノン!? はは、なんてタイミングで。


ナレ:ゼノン・ランディール。今年で御年6歳になるレヴィンの弟君。まだまだやんちゃ盛りで兄のレヴィンを探しては城内を走り回っている。


ゼノン:お兄様、お兄様! どこか行かれるのですか?


アラン:これはこれはゼノン様、お兄様と私は今から城下の方に行ってくるのですよ。


ゼノン:じょうか! 僕もいく!


アラン:流石にゼノン様までいくのは……。レヴィン、どうする?


レヴィン:うーん、本当は良くないんだけど。ゼノンも一緒にいくかい?


ゼノン:うん、いくー!あ、でも……リシリアが追っかけてくるかも。


アラン:リシリア?


レヴィン:あぁ、アランは知らないんだね。リシリアっていうのは最近ゼノンの付き人、教育係になった女の子なんだ。
     そうだな……年齢的にはアラン、君と同じなんじゃないかな?


アラン:へぇ、そうなんだ。


ゼノン:お兄様! アラン、早くいこう!


レヴィン:はいはい。じゃあ行こうか。


    (場面転換:城下町)


ゼノン:うわー、人がたくさんいるー! すごいすごい! すごいよお兄様! アランもほら、見てよ!


レヴィン:あんまりはしゃぎすぎて迷子にならないようにね。あと正体がバレないようにそのフードを外しちゃ駄目だよ?


ゼノン:わかってるー!


アラン:やれやれ、あの歳の頃は俺たちもあんなんだったのかな。


レヴィン:ふふ、かもしれないね。だからこそ僕はゼノンにもこの気持ちを味わって欲しかったのかもしれない。


アラン:そうか。


リシリア:ゼノン様!!!


ゼノン:あーリシリア!


    (王子の名前が聞こえ、国民たちの動揺が広がる)


アラン:ちょっ、お前!!!


リシリア:もが……。何をするんですか!もがもが


アラン:静かにしろ、周りにバレる。とにかくゼノン様を連れ戻しにきたのは分かったから、今は適当にやりすごせ!


リシリア:え、あ、はい!
     こ、こら! こんなところにいたのね。パパが探してたわよ!


ゼノン:えへー、ごめんね、ママ。


リシリア:……ふう。もう大丈夫かしら。
     ゼノン様! いないと思って探してみればこんなところに!
     レヴィン様もアラン様も一体何をしているんですか!!?


レヴィン:強いて言えば城下の視察、かな。


リシリア:そう言いながら、どうせ遊びにきただけでしょう!?

レヴィン:あはは、ばれてたか。実はゼノンに城下の様子を見せたくてね、アランと3人で遊びに来たんだ。ダメかい?


リシリア:そ、そんなこと言ってもだめです!


レヴィン:うーん……(苦笑い)


アラン:ならもう少し俺たちをさがしてもらおうかな。


リシリア:えぇ!?


アラン:逃げてもいいけど、まぁ、どうせ探すなら見つけるのに時間がかかりましたーって嘘つけばいいだろ?
    せっかくだしリシリアも一緒に街を散策しないか?


リシリア:え、わ、私もですか?


アラン:うん。その方が俺たちも都合がいいからな。


リシリア:……。


アラン:取りあえず、俺たちはいくよ、限られた時間が惜しいからな。


リシリア:ま、待ってください! 私もいきます!


レヴィン:ありがとう、リシリア。


リシリア:はい……。じゃなくて! 今度からは許しませんからね!


ゼノン:分かってる、分かってる!


ナレ:城下の匂い・雰囲気・そして行き来する人々。馴染みのない世界を3人は堪能した。
   しかし、帰ってきた彼らに待っていたのは国王直々によるお出迎え。国王は笑って許してくれたが、
   大臣たちからは次はないぞと言わんばかりの威圧感とともに釘を刺される結果となった。
   昔から城を脱出する度に怒られているため、これも一つの楽しみと言わんばかりにアランとレヴィンは、
   満足そうな表情をしていた。こうして彼らの休息は終わり、再び各々の使命を果たすために
   日常へと戻っていく。

bottom of page